Vol.1 兵藤友彦氏 その2 

市民の文化にスポットライト 「ぶんかのめ」

このコーナーでは、芸術文化に携わっている市民の方(団体)にスポットを当ててご紹介します。

 

第1回目のゲスト 兵藤友彦さん 

 

1からの続き―

レッスンの意味を説明すれば早いけれど、本当は自分で気づいてほしい。まずこの

指先から・・・。気づいたら行動を変容させていけばいいんです。そうしてだんだん

世界に対してオープンになっていく。これが一番初めのステップです。

 

―これは、学校だけでなく一般社会でも通用するものですよね。

そうなんです。うちの生徒に限ったことではなくて、実は一般の方も同じなんです。

演劇表現をワークショップとして一般の方対象に行っているのですが、やはり皆さん

自分の思いにとらわれすぎて、なかなか他人のことに気づかないんですね。

例えば、私達はわかっていながらも、ついつい相手に対していいことを言ってしまい

ませんか?うちの生徒たちにも多いのですが「NO」ということがなかなか言えない

から、苦しくなってくるんです。でも、体は正直です。そういうことがたまって、体調

を崩したり学校に行けなくなってしまったり・・・。一般社会でもそうなんじゃないです

かね。相手との向き合い方なんてなかなか一気には変われないですから、まずは、自分

の構え方に気づいて一歩相手と近づく・・・。

それを日常生活にフィードバックしていけばいいと思うんです。

―演劇部も授業と同じようなレッスンを行っているのですか?

演劇部も結局はスタートは一緒です。初めはなかなかリアルなセリフのやりとりが

できないんですね。セリフをただ言っているだけではお芝居ではありません。学芸会

とお芝居の違いは、相手のセリフ受け取って自分の気持ちを返す、そこにリアリティ

があるかどうかです。それが出来るようになるために、レッスンを行っています。

部活でも1からはじめますので、部員達はみんな初めは舞台に立つのも怖がりますが、

レッスンを重ねて2年生、3年生になると、県大会、中部大会、全国大会・・・と進んで

いけるようになるんです。

 

―舞台に立つのは怖いのに演劇部にはいりたがるのですか?

人はできないことをやりたがったりしませんか?きっと切実な思いがあって、変わり

たいと考えている。「コミュニケーションがとれるようになりたい。」「人前で堂々と

話せるようになりたい。」あこがれて、でもそれには壁があって・・・

そんな風に身についた思いはなかなか変わらないので、部活を通じてゆっくりゆっくり

変化していけばいいし、そうやって結果が出ればいいのかなと思っています。

 

―部員の方たちも卒業時にはかなり変化されてますか?

お芝居はセリフが決まっているけれど、ときどきはアドリブになったり・・・そういう

時に切り返しができるようになると、たとえば推薦入試の面接などでも、上手に話せる

ようになっています。今の企業さんはなかなか厳しくって・・・(笑)面接の仕方も、

昔は一問一答でしたけど、この頃ではかなりいろいろな形で聞かれますよね。まず、

きちんとやりとりできるのかをみられる。やっていけるのか?とか、モチベーション

があるのか?など。そんな面接でもきちんと答えれるようになっていますね。

 

―先生が今後活動していきたいことはなんですか?

演劇の部活から始まり、授業やワークショップをやる中で「演劇表現」を作り上げて

きたんですけれど、抱えてる課題は不登校の子も一般の人もそんなに変わらないんじゃ

ないかと思います。コミュニケーションのとりかたや、つながりをどう作っていくのか。

いろいろな市民活動でも課題となってくると思うんですよね。今やりたいと思っている

のが、「どんな素人でも3日で15分の芝居を作れるようになる」というものです。

以前にもやったことがあるのですが、今日やったようなワークショップから始めて、

一から台本を作れるようにするんです。コミュニケーションワークをもとにして、人と

意見をすり合わせる能力がついたり、意見を通じて自分の考え方が変わったりする・・・

そんな経験をしていただきたいなと考えています。誰か一人が頑張って作るのではなく

て、手順だけを示して後はみなさんだけでやっていただく。みんなでわいわいやって

お芝居を作りあげていく。僕は、ファシリテーターの役としてそんな場を提供したい

です。

―兵藤先生、ありがとうございました。

 

◆◆募集中◆◆

「演劇表現」の授業に一緒に参加してくださる方を募集しています!

授業は毎週月曜日の1.2時間目。詳しくは下記までお問い合わせください。

愛知県立刈谷東高等学校 

  ℡:0566-21-3347 (演劇表現担当 兵藤先生まで)

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